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異世界のイケメンに脱童貞させてくれとお願いされている
第6章 ご卒業おめでとうございます
 

 ユーグは筋肉質の体に見合った力強い動きでわたしを翻弄した。あまりの激しさにシーツの上をずり上がるわたしを抱えこみ、押さえつけ、欲望で貫き、快感を刻みこむ。

「女神様っ、素晴らしい! 素晴らしい、ですっ!」

 うわ言のように繰り返しながら、ユーグはベッドをきしませる。

 前髪は汗で張り付き、盛り上がった筋肉もうっすらと湿っている。

「好き、です!」

 突然漏れてきた言葉に、わたしは耳を疑った。

「女神様、お慕いしております! 愛してます! 好きです!」

 一度溢れるとダムが決壊したかのように、ユーグは思いの丈を言葉にし始めた。

 これだから童貞は。わたしたちは初対面だ。お互いのことなんてほとんど知らない。おまけにわたしは女神様でも何でもない。こんな状態で愛を囁くなんて浅はかな。

 でも、イケメンに好きだと言われて、悪い気はしなかった。これ以上ないほど近くで触れあって、体の内側まで暴かれて、正直、情は移る。

「わたし、もっ……!」

 息も絶え絶えになりながら、そう答えた。

 だってこれは夢。一時でもいいから、イケメンと両想いになってみたい。

「好きだ、よ、ユーグっ……!」

 
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