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ねぇ、しよっ!
第9章 愛と悦楽
『ちい…』

振り向きざまに、千尋の唇を奪った。

少し強く躯を引き寄せ、唇を重ね、口を耳元に移し、

『未来永劫愛してるよ』

と、囁き、そしてまた唇を合わせた。


千尋の躯が強張る様子もなく、自然に圭一を受け入れた千尋だった。


考えてみれば、圭一が、こんな歯の浮くような言葉を吐くのは有り得ないことだった。

もし、こんな言葉を言えたなら、前妻とも別れることもなかったのかもしれない……

しかし、千尋には、嘘偽り無く言えた。千尋の精神状態も有りの上の言葉だったかもしれない…それでも、言った言葉は真実であった。


『圭ちゃん?何考えてるの?』

ハッ!と我に返った圭一は、照れたように笑って、
『何でもないよ。』
と言って、千尋の頭をくしゃくしゃに撫でた。



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