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第10章 『友達』なんかじゃないだろ

玲奈はその大きな瞳からこぼれる涙を
自分の手ですくいながら笑っていた。


「…でもいいの。

私は遥香が大好きだから。」



「優なんて…

おまけよっ。」


そう笑った玲奈は本当に綺麗だった。


「…康太。

大変な『幼馴染み』を持ったわね。」



「あぁ。だな。


玲奈は諦めるの？」



「墓場まで持ってくわよ。ふふ。

康太は？」



「……俺は……



多分…



『幼馴染み』であり続けるよ…」


「お互い大変ね」



「俺ら気が合うんじゃない？

付き合う？」


「バカっ。
彼女に殺されるわよ」



切ない恋が
行き交う。


「優と遥香…

幸せになって欲しいな…」


「遥香はともかく優は
ムカつくな…」


まだまだ大丈夫。


きっと、


いつかは


素敵な恋が出来るから…。