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あなたとふたり
第16章 信じるものは自分の心
康太が話し始めた頃には
私の涙がもうどこかに飛んでいた。



「隠さないからね。俺。」



ドクンっ…ドクンっ…




「セフレだよ。」



ドクンっーーー。




「せ…せふれって…その。

エッチだけの関係って…事?」



「うん。優梨は優が好きだったって。
それを知ってて優は近付いてきたみたい。

優梨は優は誰でも良かったのよって笑ったよ。

優はイライラすると
優梨を呼び出して何度も抱いたって言ってた。


愛情はなかったって言ってたから
優にとっては好きではなかったと思うよ。



どう?
優が嫌いになった?」




私は首を横に振った。



「優梨ちゃん、傷付いてない?」


「あいつは、笑ってた。

最初を優にあげれてよかったって。」




「愛情が、ないのに…

初めてを優ちゃんに?

それで幸せって?…嘘。」



初めては大切な人と…愛し愛され
そう思ってた。



「嘘なんかじゃないと思う。

優は最後まで優しかったって。

だからこそ、次はちゃんと両思いの相手と
するって張り切ってたよ…」



「こんな事話した後にアレだけど
優はもうそんなことしないよ。

今は遥香が欲しくてたまらないと思うよ」


康太は少し笑った。
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