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あなたとふたり
第21章 俺だけ見てろ

「遥香〜出ておいで〜」
「もうっ!康太やめてよ!」
康太に五歳の頃から恋をして
18歳で違う人に恋をした。
けれど、やっぱりまた
康太に恋をする。
私の心臓はそんなに強くない!
「遥香。
俺、
優の分も
お前を守るから。」
ドアの向こう側で真剣な声で
言った一言は…
どんな言葉よりも私の胸に響いた。
少しドアを開けると
そこには変わらない笑顔の康太。
「優ちゃんの名前出すの反則…。」
「そうでもしないと遥香出てこないじゃん。
でも、今のは本音だよ。
優に頼まれた。
遥香を頼むって…。」
「…いつ…?」
「優がいなくなった日…」
「…そっか…」
「おいで…」
康太は、私の腕を引き
自分の腕の中へスッポリと、収めた。

