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あなたとふたり
第23章 タイムスリップ
しばらくすると
斎藤さんはワインと
パスタを二つ持ってきてくれた。
「メリークリスマス。
優君と遥香ちゃんの再会に…。」
「えっ…?」
「優君からは聞いてたんだ。
会いたい人がいるとね。
3年間、こいつはよく耐えたよ。」
「いいっすよ。斎藤さん。」
「ハハ。俺も嬉しいよ。」
そう言ってまた、キッチンへと戻っていく。
「…優ちゃん?
斎藤さんとはどんな関係なの?」
「んー。長くなるけど命の恩人だろうな。
俺が遥香の前からいなくなってから…
別に行くあてもなくて…
ホストとかにも手だしたんだ。
で、路上で酔い潰れた俺を拾ってくれた。
今の家も斎藤さん名義だし…
しばらくはここでもバイトしてたんだ。」
3年間の私の知らない優ちゃん…
きっと辛いことの方が多かったのかもしれないね…
「どうして、実家に帰らなかったの?」
「あー。なんか大学も辞めたし…
1人でなんとかしなきゃと思ってた…
あの頃はな…
20歳でちゃんと就職できて
今は斎藤さんに恩返ししたくて…
あの人に何か俺ができることないですか?って
聞いたらさ…
遥香が見たいって…」