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あなたとふたり
第23章 タイムスリップ
「笑ってる遥香を…
綺麗になっていく遥香を…
見るのが楽しみだった…
でも、辛かった。
だから、今日
斎藤さんに声かけていいっすかって
相談した…。」
「こいつの目が真剣すぎて
行ってこいとしか、言えなかったんだよ」
私の後ろから声がして
斎藤さんはまた、優しく笑っていた。
「…斎藤さん。仕事して下さいよ」
「もう、閉めたよ。
今日は優君の貸切」
「はぁ!?だめでしょ!?
まだ20時だし!クリスマスじゃないっすか!?」
「そう。クリスマスだから…
優君の貸切。」
「本当に…すいません。」
深々と優ちゃんが頭を下げた。
少し変な光景だった。
ゆっくりと斎藤さんは、私へと視線を移す。
本当にこの人の瞳は
優しさで溢れているのがすぐに解った。