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あなたとふたり
第25章 幼馴染としての優しさ
「康太…どうしてここに?」
「優から、迎えに来てやれって
連絡があった…
遥香、何で泣いてるの?」
泣いたばかりの目はまだ真っ赤だった。
「……大丈夫よ」
「そっか…」
優ちゃんと歩いた道を
康太と歩く。
私たちは一言も交わすことなく
歩き続けた。
そして、家の前に着いた時
康太が口を開いた。
「また優と会うつもり?」
「…会わないよ…心配しないで」
そう言って私は家の中へと戻った。
部屋の中へ戻ると
私は小指のピンキーリングを外し
ベッドの上へと投げた。
「…っ。…ぅう。…っく。」
もう涙を止めてくれる人はいない…