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あなたとふたり
第25章 幼馴染としての優しさ
カランっと入り口のドアを鳴らし
中へと入る。
それに気付いた斎藤さんが
笑顔のまま近付いてきた。
「いらっしゃい。遥香さん。
でも今は…入らない方がいいかもね」
「…?」
奥の席へ視線を移すとそこには
康太と優ちゃんが座っていた。
何で…?
そんなか 心の声が聞こえたのか
斎藤さんが柔らかな口調で私に言った。
「大丈夫だよ。
彼は優君を責めに来た訳じゃない。
きっと大きな決断をしようとしているよ」
奥の二人はとても物静かで
それが真剣な話だと物語っていた。
「斎藤さん…また来てもいいですか」
「もちろん。今日は残念だったけど…
いつでも待ってるよ」
そう笑ってくれた。
私は静かに店の外に出た。