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あなたとふたり
第25章 幼馴染としての優しさ
カランっとまた入り口のドアが鳴ると


斎藤さんがニコニコと待っていた。



「いらっしゃい。優君は帰っているよ。


……頑張って」



斎藤さんは私の背中をポンっと押した。





「ごめんな…呼び出して。」


「ううん。近くにいたから平気よ」



私が席へと座ると康太は
少し笑った。


「…指輪…外されちまったな…」



あっ…。

私はとっさに小指を隠した。








「遥香。







結婚しよう。」








えっ……?


何て?




私は何が何だか分からずに
ジーッと、康太の顔を見てしまっていた。




「…なんて…

学生の身分でありえねぇよな…」






「…それくらい

遥香が好きだよ。」




康太はとても優しい顔でこちらを見た。


その笑顔をみて
胸が締め付けられる程苦しかった。


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