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あなたとふたり
第25章 幼馴染としての優しさ
「ん…」
気付いたところは
病院の一室だった。
横を向くと
私の右手を握ったまま
眠っている康太の顔。
「あっ。私…」
「気が付いた?」
康太が顔を上げる。
「貧血だって…。ちゃんと飯食べてた?」
「ごめん、康太。」
「今日は一応ここに入院して
明日、帰るから…。」
そう言うと康太は握っていた手を離した。
「…康太…ごめんね」
「……………」
康太はゆっくりと私の唇へ
指を添えそっと撫でる。
その指は下へと移動し
鎖骨のあたりで止まった。
「…こっ…康太?」
そして、来ていたブラウスを前を
勢いよく開いた。
「!!!!康太っー!」
あっ…
そこには…
優ちゃんがつけた赤い跡…
それを康太は何度も撫でる。
康太の表情は無表情だった。