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あなたとふたり
第3章 優ちゃんの『優』
「遥香。あのさ…
明日も一緒に帰ろう。」
「……明日も?」
「1年の頃はよく帰っただろ?
噂されて、遥香が嫌がったから…
やめたけど、今はもう誰も何も言わねぇだろ。」
「やだよ。街の人たちが
何であんな女とって目で見てくるから。」
私はそう笑って優ちゃんを見た。
優ちゃんは『被害妄想』と一言、言って
口角を上げて優しく笑った。
やっぱり、髪が風に揺れて
とても綺麗な優ちゃんだった。
優ちゃんは手を離して、
「またな」と私に背を向けた。
「優ちゃん!!!」
その背に向かって叫んで
「明日も帰ろうね!」
と言うと、優ちゃんは
手を高々と上げて親指を立てた。
手を離してから優ちゃんは、
一度も振り返ってはくれなかった…。
その日の夜。
昼間、『メールするから』と言った康太の言葉を
スッカリ忘れていた私は
康太からのメールで飛び跳ねた。
内容は何てことない
『今日はごめんな』だったけれど
とても嬉しかった。
優ちゃんの優しさが
私を一つ幸せにしてくれたと思っていた。
明日も一緒に帰ろう。」
「……明日も?」
「1年の頃はよく帰っただろ?
噂されて、遥香が嫌がったから…
やめたけど、今はもう誰も何も言わねぇだろ。」
「やだよ。街の人たちが
何であんな女とって目で見てくるから。」
私はそう笑って優ちゃんを見た。
優ちゃんは『被害妄想』と一言、言って
口角を上げて優しく笑った。
やっぱり、髪が風に揺れて
とても綺麗な優ちゃんだった。
優ちゃんは手を離して、
「またな」と私に背を向けた。
「優ちゃん!!!」
その背に向かって叫んで
「明日も帰ろうね!」
と言うと、優ちゃんは
手を高々と上げて親指を立てた。
手を離してから優ちゃんは、
一度も振り返ってはくれなかった…。
その日の夜。
昼間、『メールするから』と言った康太の言葉を
スッカリ忘れていた私は
康太からのメールで飛び跳ねた。
内容は何てことない
『今日はごめんな』だったけれど
とても嬉しかった。
優ちゃんの優しさが
私を一つ幸せにしてくれたと思っていた。