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あなたとふたり
第26章 男同士の約束
しばらくすると
すでに会計済みのコーヒーを
マスターが持ってきてくれた。



「…何が食べるか?」



「…いや…いいっす。」



「優くん。どうするんだい?」




「斎藤さん…俺、すっげー嬉しいんです。
また彼女と一緒に居られると思ったら…


でも…今じゃない様な気がして…。」




「いつか必ず迎えに行けばいいんだよ。優くん。


何のために彼が身を引いたんだと思う?


優君の為か?違うだろ?




遥香さんのためじゃないか?




遥香さんが笑えるところは優。




お前のところだと教えてくれているんだよ。」





「…でも俺、自信がないです…」




「自信持って人を愛していけるほど

『愛』は簡単じゃないよ。



今すぐじゃなくても…

遥香さんは君を待っているよ。」




斎藤さんの言葉は俺に
安らぎをくれた。



遥香を好きでいていいんだと
いつも勇気をくれた。
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