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あなたとふたり
第27章 月日が経っても変わらない
二人でビールを頼み
乾杯をする。


「あー。美味しいー」



「お前…男になったな」


「あー。そうかも」


笑うとやっぱり優ちゃんも笑う。





優ちゃんとサヨナラをしたあの日。

あの優ちゃんの泣いた顔が頭から
離れなかった…。




どんな気持ちであんなことをしたのか…
5年前の私にはわからなかった。





さっき言った

『遥香を籠に閉じ込めてしまってた。』


それが本心なんだと思う。



康太と付き合っている私を…
縛らないため…。



でも…






「ねぇ、あの後康太と別れたの…

知らなかった?」



「…知ってたよ。」



「知ってたのね…」


解ってはいたけど…
だって男2人で話してたもんね。



「なんで…迎えに来なかったのかってか?」



「え?」



「遥香の事だからまた康太と俺で
悩むのはわかりきってた。




本当は忘れて欲しいとさえ思ってた…」



ビールを一気飲みすると、優ちゃんは
また次のビールを頼んだ。
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