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あなたとふたり
第28章 その手を離すな
「抱けば…5年間…
それしか考えてなかった男みたいで
かっこ悪りぃだろ。」
優ちゃんは私から視線を外し
ハァと溜息をついた。
「かっこ悪りぃ…」
片手で顔を覆うと再度大きな溜息をつく。
私はその横でそんな優ちゃんが可愛くて
仕方なくて、吹き出してしまった。
「私も優ちゃんが欲しいの。
でも…ゆっくり…でいい?」
首を傾げて優ちゃんを覗き込めば
優ちゃんは口角を上げ笑ってくれた。
「仕方ねぇな…
6年でも10年でも…
待ってやるよ」
そう言って優ちゃんは
私の髪に優しく唇を落とす。
「もう離れないよね?」
「当たり前だろ。
もう離したりしねぇよ。」
10年。
私たちが出会って
長い月日、あなたへ恋した。
もう絶対ー…離れないで…。