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あなたとふたり
第28章 その手を離すな
次の日、私は優ちゃんの家から
出勤する羽目になった。



下着とシャツはコンビニで買えたが…

スカートだけは同じになってしまった。






「おはよう」


香織の横のデスクに座ると
鋭い香織は、すぐに気付いた。




「あれ〜?おネェさん。

昨日と同じじゃないですか?


なに?何!?♡」



「うっ…鋭いわね…

ちょっとね…」




「えぇー?まさか康太くんじゃないでしょうね!?

あんなの周りなんて康太君くらいしか
男っ気ないじゃない!!!」




「………………」



私が黙り込むと

香織は勝手に誤解して

一人で半狂乱していた。




ーー言えない。あの香織がいう超イケメンだなんて…




そんな事を考えていると
隣の香織の顔つきが一瞬で変わった。




「来た♡超イケメン!!!


広報部に何の用かしら♡」




あっ…。



うちの部の入り口に
長身でスーツを着こなした超イケメンの優ちゃん。


スーツは優ちゃんのためにあるんじゃないのかと
思うくらい…魅力全開…。




カツカツと靴を鳴らしながらこちらに向かってくる。



えっ?

えっ?



横で香織がキャーキャー言っているが…


彼の足は…私のデスクの前で止まった。
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