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第28章 その手を離すな

「こ…」


「こ？」



「康太…と」


恐る恐る顔を上げると…


もうどう見ても不機嫌最高潮の顔をしている。




「待て。俺もいく。」


「はっ？」



「あのくそ康太。まだ遥香を諦めてなかったか。」



「いや…あの…」



「5分待て。動くな！いいな！」




優ちゃん…あんなに嫉妬深かったの？




本当に5分後彼は降りてきた。


「康太…驚くだろうな…」

「言わせとけ。」




颯爽と歩く優ちゃんに道行く人が
振り返る。

足の長さが違いすぎて
付いて行くのが精一杯。


それに気づいたのか少しペースを落としてくれた。





居酒屋についたが
まだ康太は来てなかった。