この作品は18歳未満閲覧禁止です
あなたとふたり
第30章 アカリ
私は大雨の中、傘もささず
ただひたすら走った。
バカっ。
バカっ。
バカ…っ。
ゆっくりと歩みを止め
降りしきる雨の中…声を出して泣いた。
悔しかった…。
自分が情けなかった。
私は努力してないもの…
優ちゃんに好きでいてもらえる様に
努力してない…飽きられても仕方ない…。
「うぇ…っく。ぇぇーん。」
何度も、何度も
優ちゃんからの着信があった。
でも出なかった。
別れを告げられるのが怖かった。
家に帰っても…
私の涙は枯れなかった。