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あなたとふたり
第30章 アカリ
「ねぇ、優ちゃん…あの人と…

どんな関係なの…?」


「あっちの支社でインテリアやデザインのことは
村崎さんに、任せていた。
俺の上司に当たる人だよ。」



「『優』って呼んだよね?」



「あー。一緒にチームでしてたから…かな」




…嘘つき…。

優ちゃんは昔から嘘が下手くそなの。




「優ちゃん…。
マンションの鍵…貸して?

私、待ってていい?」



「……別にいいけど…遅くなるぞ?」



「大丈夫よ。」


笑顔を見せると優ちゃんも笑顔で返してくれた。




1日、1分、1秒でも
優ちゃんのそばにいたい。


でもワガママで困らせたくはない。


これくらい許して…。






デスクに戻ると、もうアカリさんも
デスクへと戻っていた。


時々目が合うと
フフッと彼女は妖しく笑う。


見つめられると
背筋が凍りそうになる。
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