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あなたとふたり
第4章 男女の友情
優ちゃんが向かった先は
この街が経営する陸上競技場。
「…優ちゃん。ここ。」
「あぁ。康太がいる。」
康太は中学の頃から陸上部で
今日はその記録大会だったようだ。
夕方になればもう大会は終わっていて
自主トーニングをする生徒がポツポツと
残っているだけだった。
ーーなんでこんな所に?
そんな私を尻目に優ちゃんは
どんどん進んでいく。
優ちゃんは階段を使い
競技場のコースが一望できる観客席に
やって来た。
「あっ!康太だー!」
私が手すりに掴まり身を乗り出す。
康太のスラッとしながらも筋肉がついた
その体から目が離せないでいた。
走ると康太の黒い短髪が
フサフサと揺れる。
康太の走る姿に
息をするのさえ忘れそうだった。
何度か試合だって見に行ったりもした。
小さい頃から追いかけっこもしたのに…
康太は見る見るうちに、逞しくなっている。
私が康太に見惚れていると
優ちゃんの細く長い腕が私の背部から
伸びてきた。
「えっ。ゆっ!優ちゃん!」
驚いて振り向こうとする私に
優ちゃんは力を入れ
強く…強く
抱き締めた。
この街が経営する陸上競技場。
「…優ちゃん。ここ。」
「あぁ。康太がいる。」
康太は中学の頃から陸上部で
今日はその記録大会だったようだ。
夕方になればもう大会は終わっていて
自主トーニングをする生徒がポツポツと
残っているだけだった。
ーーなんでこんな所に?
そんな私を尻目に優ちゃんは
どんどん進んでいく。
優ちゃんは階段を使い
競技場のコースが一望できる観客席に
やって来た。
「あっ!康太だー!」
私が手すりに掴まり身を乗り出す。
康太のスラッとしながらも筋肉がついた
その体から目が離せないでいた。
走ると康太の黒い短髪が
フサフサと揺れる。
康太の走る姿に
息をするのさえ忘れそうだった。
何度か試合だって見に行ったりもした。
小さい頃から追いかけっこもしたのに…
康太は見る見るうちに、逞しくなっている。
私が康太に見惚れていると
優ちゃんの細く長い腕が私の背部から
伸びてきた。
「えっ。ゆっ!優ちゃん!」
驚いて振り向こうとする私に
優ちゃんは力を入れ
強く…強く
抱き締めた。