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あなたとふたり
第5章 あなたの隣
「…優ちゃん。」



優ちゃん。変わらないで。



私の心の声はもう届かない気がした。



優ちゃんは一歩一歩私には近付き
私の手を取った。


あっ…。

久しぶりに感じる優ちゃんの温もり。



「帰ろう。」

私たちは手をつないだまま歩いた。




家の前までくると
優ちゃんは何事もなかったかのように
手を離した。

今日の優ちゃんは、おかしい。

康太に会ってから
何も話さなくなってしまった…。



康太に会ってから…?


違う。


あの優梨という女の子に会ってから。


「優ちゃん。

あの優梨って子が好きだったの?」


私は直球を投げた。


優ちゃんは目を丸くして

「ぷっ…アハハっ」と声を出して笑った。



「んなわけねぇよ。バーカ」


優ちゃんは、笑っていたけど


笑っていなかった。


「早く家の中入れよ。

じゃないと、俺もお邪魔するぞ」



「え?あっ。誰もいないからいいよ?


あがって……」



そこまで言いかけて止めた。



あの日を思い出した。

優ちゃんは

男だ。


「アホ。こっちが恥ずかしいわ。

じゃぁな。」


そう、背中を向け来た道を帰って言った。

振り向きもしないまま、手をヒラヒラと振って。

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