パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第5章 あなたの隣

表情は、明らかに怒っていた。


「え？」


「だからキスしてたって言ってんじゃん。」


「やっぱり？チラッと下から見えたよ。」


「…だから、なんなの？」



「…っちょっと、優ちゃん！」



「お前には関係ないじゃん。
俺と遥香がどうなろうと。」

「そうだけど！付き合ってないのにキスなんて
遥香が可哀想だろ！」


「ちょっと声大きいっ！」


2人は徐々にヒートアップしていく。


「キスくらい今時、誰とでもするだろっ！」


胸がズキっと痛んだ。

「遥香をそんな事に使うなっ！」

「なんだよ！彼女がいて、遥香の心配かよ」

「当たり前だろっ！！


幼馴染みなん…」


「いつまでも幼馴染みを利用して

保護者ぶんなよっっ！！」


康太の声は優ちゃんに消された。


優ちゃんの下で握られた拳は
小さく小さく、震えていた。


「お前がそんなんだからっっー。

遥香は前に進めねぇんだよっ！」


優ちゃんはそれだけ言うと
出て行ってしまった。


「ったく。何だよ。」

康太は髪をクシャっと掴むと
呆然とする私をみて笑った。

頭をポンポン叩くと
「ごめんな」と言った。


クラスの女子がキャーキャー言ってたけど

私には全然届かなかった。