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あなたとふたり
第6章 遥か遠くの君
次の日、学校に行ったら
前の席に見覚えのある
ピョンピョン跳ねた髪の奴がいた。
後ろの席に座ると
周りからは
「お前、昨日どこ行ってたんだよ!」
と中学の同級が話しかけて来た。
女子たちが
「あんな人いたっけ?」
「かっこいいんだけど!」
とかなんとか言っているのも聞こえた。
ーーーめんどくさ。
案の定、休み時間になると
女子が俺の所に群がり始めた。
すると前の席のあいつが
他の女子と同じように
その中の一人に加わるのかと思ったら…
「ごめんなさい。邪魔だね」
と教室から出て行ってしまった。
それからも前の席のピョンピョン頭は
俺の席に、振り向くことさえなかった。
しばらくして、俺はクラスメイトに
ピョンピョン頭のことを聞いた。
「あー。矢野さんでしょ?
矢野遥香。
友達の蒼井は可愛いんだけどなー。」
「矢野遥香…」
その帰り道、いつものように河川敷を通った。
今思えば、家が反対なはずの遥香が
入学式の日に通っていたのも
あの日にそこにいたのも奇跡だったような気がする。
「あれ…」
俺は河川敷に座る遥香を見つけた。
前の席に見覚えのある
ピョンピョン跳ねた髪の奴がいた。
後ろの席に座ると
周りからは
「お前、昨日どこ行ってたんだよ!」
と中学の同級が話しかけて来た。
女子たちが
「あんな人いたっけ?」
「かっこいいんだけど!」
とかなんとか言っているのも聞こえた。
ーーーめんどくさ。
案の定、休み時間になると
女子が俺の所に群がり始めた。
すると前の席のあいつが
他の女子と同じように
その中の一人に加わるのかと思ったら…
「ごめんなさい。邪魔だね」
と教室から出て行ってしまった。
それからも前の席のピョンピョン頭は
俺の席に、振り向くことさえなかった。
しばらくして、俺はクラスメイトに
ピョンピョン頭のことを聞いた。
「あー。矢野さんでしょ?
矢野遥香。
友達の蒼井は可愛いんだけどなー。」
「矢野遥香…」
その帰り道、いつものように河川敷を通った。
今思えば、家が反対なはずの遥香が
入学式の日に通っていたのも
あの日にそこにいたのも奇跡だったような気がする。
「あれ…」
俺は河川敷に座る遥香を見つけた。