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あなたとふたり
第8章 手を伸ばせばそこにいる
「……マジで…どうにかしてくれよ。」
「…何を?」
「何人の女に最低って言われたと思ってんだよ。」
「優ちゃんがいろんな子に手を出すからでしょ…」
「違ぇーよ。反対だよ。」
「ーーーぇ?」
「指一本どころか髪の毛一本触れなかった。
お前のあの時の顔が
離れなかった。
おかげで俺はインポ扱いだったよ。」
「…ップ。」
堪らず吹き出した私を
優ちゃんは、自分の方へ向けた。
優ちゃんの目は真剣で…
久しぶりに感じる優ちゃんの温もりは
やっぱり最高に温かった。
優ちゃんの指がゆっくりと伸びて
私の唇をなぞる。
体がピクっと反応すると
優ちゃんは申し訳なそうにその手を引っ込ませた。
「まだ…嫌か。」
嫌じゃないと言えば嘘になる。
あの日から一度だってあの光景を忘れたことはない。
優ちゃんはその手で
優梨ちゃんを汚していたのだから…。
「……バカだよね。私。」
小さく呟いた言葉は優ちゃんには届かなかった。
『友達』だと言いながら…
それを望んでいながら…
優ちゃんの手が違うところに伸びるのを
恐れていた。
俯いた私を優ちゃんは見下ろしていた。
「優ちゃん…」
「何?」
「……キス…して。」
「…何を?」
「何人の女に最低って言われたと思ってんだよ。」
「優ちゃんがいろんな子に手を出すからでしょ…」
「違ぇーよ。反対だよ。」
「ーーーぇ?」
「指一本どころか髪の毛一本触れなかった。
お前のあの時の顔が
離れなかった。
おかげで俺はインポ扱いだったよ。」
「…ップ。」
堪らず吹き出した私を
優ちゃんは、自分の方へ向けた。
優ちゃんの目は真剣で…
久しぶりに感じる優ちゃんの温もりは
やっぱり最高に温かった。
優ちゃんの指がゆっくりと伸びて
私の唇をなぞる。
体がピクっと反応すると
優ちゃんは申し訳なそうにその手を引っ込ませた。
「まだ…嫌か。」
嫌じゃないと言えば嘘になる。
あの日から一度だってあの光景を忘れたことはない。
優ちゃんはその手で
優梨ちゃんを汚していたのだから…。
「……バカだよね。私。」
小さく呟いた言葉は優ちゃんには届かなかった。
『友達』だと言いながら…
それを望んでいながら…
優ちゃんの手が違うところに伸びるのを
恐れていた。
俯いた私を優ちゃんは見下ろしていた。
「優ちゃん…」
「何?」
「……キス…して。」