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あなたとふたり
第9章 空白の2ヶ月
優梨は
「もう優ちゃんは、追いかけないから」
と笑った。

「あ〜ぁ。遥香先輩が羨ましいよ」


俺はその意味をすぐに理解できた。
それは俺に対してじゃない。


「早く優ちゃん、遥香先輩を
落としてよ。」

「キスしたんだから
少しは有利なんじゃないの?」




………いや。
それはないな。


「バカ。俺ははなから
肩も並べられてない。」


これは俺の本心だ。
優梨は驚いた顔をしていたけど
それも事実だ。

俺は一度だって
康太と張り合えたことはない…。







その日の夜。
玲奈からメールが届いた。


『今週の日曜、Xmasパーティをするからね♡』


玲奈が俺にハートを使う時は
大抵、悪いことだ。


『行かない』

文字を打って
送信を押そうとした時に

玲奈から着信があった。


「…………お前、どんだけせっかちなんだよ。」


「行かないとは、言わせないわよ」

「…………」


「来るのよ。バカ優」


「何で。」


「大切なお姫様が泣いてるわよ」

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