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金の月銀の月
第6章 break with my past
美枝子は、1人でホテルを出て、何処かでお酒でも…と思い、洒落たバーを見つけた。
そして、カウンターに座りウイスキーを頼んだ。
自己嫌悪に浸りながら飲んでいると、
「あちらの方からです。」
と、グラスが置かれた。
美枝子は椅子から降り、お辞儀をすると
また椅子に座り、送られたグラスのものを飲むと
烏龍茶だった。
美枝子は驚き、ご馳走してくれた方の人を見ると
笑顔で頷いていた。
「隣、いいですか?」
50代だろうか?素敵な優しい目をした男性だった。
「ご馳走様です。でも何故烏龍茶を?」
「悪酔いしそうな、飲み方でしたので。」
「あ…そうですね。ありがとうございます。」
二杯目は綺麗な色をしたカクテルをご馳走してくれた。
「お酒は楽しく飲めると、いいよね。」
優しい言葉に美枝子は涙が流れたのだった。
彼は名刺を美枝子に差し出した。
「また、いつでも飲みにでも誘って下さい。」
と、渡された。
美枝子は、名刺をチラ見し、
名前だけ確認した。
「山田太郎?さん?」
「ははは。そうなんだよ。山田太郎。よくサンプルに使われる名前…ドカベンの…あ…知らないか。ははは」
愉快な人だった。
疲れ切った美枝子の心は彼に少し癒されていた。
暫く二人で飲み、美枝子が帰る時間だと席を立ち、会計を頼むと既に彼がしてあった。
「初めてお会いしたのに…」
美枝子が済まなそうに言うと
にっこりして、
「苦しゅうない、苦しゅうない。」
と言った。
美枝子は笑いながら、お礼を言った。
そして、店の外まで見送ってくれた。
「帰りは?」
「すぐ近くなので…」
「気をつけて。俺みたいなのにナンパされないように。」
そう言い、見送ってくれたのだった。
空を見上げると、ピンクの月が浮かんでいた。
美枝子の心は久しぶりに落ち着いたのだった。
そして、カウンターに座りウイスキーを頼んだ。
自己嫌悪に浸りながら飲んでいると、
「あちらの方からです。」
と、グラスが置かれた。
美枝子は椅子から降り、お辞儀をすると
また椅子に座り、送られたグラスのものを飲むと
烏龍茶だった。
美枝子は驚き、ご馳走してくれた方の人を見ると
笑顔で頷いていた。
「隣、いいですか?」
50代だろうか?素敵な優しい目をした男性だった。
「ご馳走様です。でも何故烏龍茶を?」
「悪酔いしそうな、飲み方でしたので。」
「あ…そうですね。ありがとうございます。」
二杯目は綺麗な色をしたカクテルをご馳走してくれた。
「お酒は楽しく飲めると、いいよね。」
優しい言葉に美枝子は涙が流れたのだった。
彼は名刺を美枝子に差し出した。
「また、いつでも飲みにでも誘って下さい。」
と、渡された。
美枝子は、名刺をチラ見し、
名前だけ確認した。
「山田太郎?さん?」
「ははは。そうなんだよ。山田太郎。よくサンプルに使われる名前…ドカベンの…あ…知らないか。ははは」
愉快な人だった。
疲れ切った美枝子の心は彼に少し癒されていた。
暫く二人で飲み、美枝子が帰る時間だと席を立ち、会計を頼むと既に彼がしてあった。
「初めてお会いしたのに…」
美枝子が済まなそうに言うと
にっこりして、
「苦しゅうない、苦しゅうない。」
と言った。
美枝子は笑いながら、お礼を言った。
そして、店の外まで見送ってくれた。
「帰りは?」
「すぐ近くなので…」
「気をつけて。俺みたいなのにナンパされないように。」
そう言い、見送ってくれたのだった。
空を見上げると、ピンクの月が浮かんでいた。
美枝子の心は久しぶりに落ち着いたのだった。