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金の月銀の月
第7章 Live in the present
家に帰ると璃子が起きていた。

「ママ?」

「もう起きたの?」

「トイレに起きて、ママが居なかったから…」

「ごめんなさい。早朝の空気を吸いたくて、ちょっと散歩に…」

璃子は美枝子が嘘をついたのが分かっていた。
璃子は夜中に玄関から出て行く美枝子を見ていたのだ。
とりあえず母親が帰ってきた事にホッとしていた。
行き先も検討がついていたのだった。

山田とあんなに仲がいいのに、何故一真の元に行くのか璃子にはわからなかった。

母親も一真の言葉に操られ、自分を見失なっているのだろうか…

璃子は二人の男と関係をもっている母親に嫌悪感がわいた。

まだ父親と離婚をしていないうちに一真と関係を持ち、一真と関係があるのに山田と関係を持つ母親なんて…

まだ本当の恋をしていない璃子には理解するなんて到底無理な事だった。



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