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金の月銀の月
第7章 Live in the present
山田の姿を見ると璃子は涙ぐんだ。

「璃子ちゃん?どうしたの?」

「たろーさん…うっ。。」

璃子は山田に駆け寄り泣き出した。

「ママがどうかした?」
山田は尋ねた。

璃子は首を振った。

「喧嘩をしたの?」

璃子は反応せずに山田の傍でシクシクと泣いていた。

「ママなんて…」


朝から中年過ぎたおじさんの傍で制服姿の女子高生が泣きじゃくっている…

通りがかりの人はジロジロと見てくる…

山田は人目のつかない方に璃子の肩を抱き移動した。

璃子は山田の胸に顔を埋めた。

山田は璃子が落ち着くまで抱き締め、頭を撫でていた。


暫くすると璃子は泣き止み落ち着いたようだった。

「璃子ちゃん、大丈夫?学校行ける?」
山田は璃子の背中を優しく叩いた。
璃子は山田にしがみついた。

「璃子ちゃん、、、」

山田の携帯電話が鳴った。
璃子を抱きながら通話をした、

打ち合わせの時間確認だった。

電話を切ると
「璃子ちゃん、もう仕事に行かないとならないんだ。璃子ちゃんもちゃんと学校に行って…3時には打ち合わせも終わるから、学校が終わったら話しを聞くから、連絡して。夕方まで頑張れる?」

優しく璃子を見つめながら山田は言った。

璃子が頷くと
「いい子だ。」
と笑って頭をポンポンとした。

「じゃあ、途中まで一緒に行こう。」

璃子の歩幅に合わせ歩いてくれる山田に
璃子は安らぎを感じていた。



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