この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
金の月銀の月
第8章 Tomorro is another day
娘の璃子が女の眼で自分を睨みつけたのには驚いた。
多分、自分も女の眼で璃子を睨みつけ、山田から引き離そうとあんな言葉を吐いたのだと思った。
そのまま美枝子はマンションに戻らず、一真の喫茶店に向かっていた。
璃子が帰らない一週間、美枝子は一真の元に毎日通ったのだった。
毎日、一真と一緒にいても美枝子は満たされなかった。
それでも一真の元に通い、一真を求め、一真に求められていたのだった。
一真の喫茶店はこの日は定休日だった。
本当は一真の海の喫茶店に行くつもりだったが、璃子の面談の為に中止にした。
一真の喫茶店に戻り、裏口から入ると一真の声がした。
「電話?」
店を覗くと、女性と一真が話しをしていた。
女性は泣いているようで、一真は宥めている。
「好きだから。だから、泣き止んで。」
「じゃあ、あの女は?」
「彼女は…セックスだけをしたくて俺のところに来るんだ。旦那と別居していて、寂しいんだよ。」
「だからって…なぜ一真が?」
「彼女、俺がいないと死ぬって…」
「何よそれ、脅し?」
「彼女の心が落ち着くまで…」
美枝子はショックで倒れそうだった。
多分、自分も女の眼で璃子を睨みつけ、山田から引き離そうとあんな言葉を吐いたのだと思った。
そのまま美枝子はマンションに戻らず、一真の喫茶店に向かっていた。
璃子が帰らない一週間、美枝子は一真の元に毎日通ったのだった。
毎日、一真と一緒にいても美枝子は満たされなかった。
それでも一真の元に通い、一真を求め、一真に求められていたのだった。
一真の喫茶店はこの日は定休日だった。
本当は一真の海の喫茶店に行くつもりだったが、璃子の面談の為に中止にした。
一真の喫茶店に戻り、裏口から入ると一真の声がした。
「電話?」
店を覗くと、女性と一真が話しをしていた。
女性は泣いているようで、一真は宥めている。
「好きだから。だから、泣き止んで。」
「じゃあ、あの女は?」
「彼女は…セックスだけをしたくて俺のところに来るんだ。旦那と別居していて、寂しいんだよ。」
「だからって…なぜ一真が?」
「彼女、俺がいないと死ぬって…」
「何よそれ、脅し?」
「彼女の心が落ち着くまで…」
美枝子はショックで倒れそうだった。