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第8章 Tomorro is another day

美枝子は泣きそうになるのを、我慢しながら歩き出した。

「これで、いい…これで…」
自分に納得させようと呪文のように呟いていた。

前から見覚えのある人が来た。

「雅之さん？」

長身の身体を、丸め歩いていた。
服装もヨレヨレな感じで
美枝子の知っている雅之は、自信に満ちていて、いつも綺麗にしていたのだった。

もちろん、美枝子は雅之の身の回りの世話をしていたからだだった。

雅之は美枝子に気付かずに、スーパーの袋を持ち通り過ぎようとしていた。

「雅之さん？」

この間、美枝子をあんな目に合わせたのに
美枝子は雅之を、怖く感じていなかった。

「あ…美枝子？」
雅之は美枝子を眺めた。

「離婚届けはまだ…出してないんだ。忙しくて…」

「あ…そうなの？スーパーに？」
スーパーの袋を見ながら美枝子は言った。

「ああ、弁当を買いに。」

「あそこのスーパーのお弁当は安くて美味しいものね。」

「美枝子のご飯が一番美味かったよ」

「あの…彼女のご飯は？」

「あ…彼女は出て行ったよ。赤ん坊、俺の子じゃなかったんだ？」

「え？そんな…」

「俺もあいつは遊びだっただけで、あいつは俺を金蔓にしか思ってなかったからな。」

「.まぁ！」

「じやぁ、な。。」

雅之はトボトボトボトボ歩き出した。