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金の月銀の月
第4章 sweet sorrow
月曜日の朝
いつものように娘の璃子を見送り、夫を見送り、
家事を済ませた。

気持ちは、一真へと飛んでいた。

初めてのデートだった。

昨日のメールで
海を見に出掛けると約束したのだった。

まだ病み上がりの美枝子だったが
ドライブで無理をしないで出掛けるという事でデートになった。

美枝子は白のシャツに細身のGパン
ジッパー付きのパーカを羽織っていた。

ご近所の方に見つかると面倒なので
二駅先のファーストフードで待ち合わせをした。


黒いドイツ車に乗って一真は待っていた。
美枝子は恥ずかしそうに車に近づいた。

一真は運転席から助手席を手で案内した。

美枝子は助手席のドアを開け
会釈し、乗り込んだ。

一真は運転席から
にっこりと笑いエンジンを掛けた。

低いエンジン音が響き
美枝子はシートベルトをした。

「よしっ!行こう!」

一真はギアを入れ発進した。




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