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金の月銀の月
第2章 Afternoon tea
あの日から、店が混んでいない時には店に寄り、
カウンターに座り店主とのお喋りを楽しんでいた。

「今日はどんな気分ですか?」
店主が美枝子に尋ね

美枝子の体調や気分を聞き
ハーブティーを作ってくれた。

毎回他愛の無い会話をしていた。

マスターは美枝子の話しを楽しそうに聞いてくれたり
美枝子の知らない事を面白おかしく話してくれたりして
美枝子はこのお茶の時間を楽しんでいた。


「ハーブティーは薬にもなるけど毒にもなります」

その日は、店主が一瞬真面目な顔をして美枝子に言った。

美枝子はその表情にドキリとしながら
ローズティーを飲んだ。

ガラスのティーカップに注がれ
真紅の花びらが一枚浮かび
甘い香りが美枝子の女心を刺激していた。




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