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金の月銀の月
第5章 One and Only
絶望の淵から光が射した。

美枝子は強くなろうと思った。

美枝子の全身を包み込み、癒してくれた一真がいてくれる。
少なくとも自分を愛してくれている。

一真を思い出すとジワリと濡れてきてしまう。


「あんなにイッたのに…」

一真が帰った後、シャワーも浴びずに
一真の温もりを感じていた。

リビングのソファーに座り
一真の事を想っていた。

「一真さん…ああ…一真…」

会いたい気持ちを抑え立ち上がり
家事を始めた。

まだ身体中が痛んだが
心はフワフワしていたので
痛みは気にならなかった。

一真の優しさを感じながら
雅之の下着を干していた。


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