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金の月銀の月
第5章 One and Only
高速道路に乗り、一真は車を走らせた。
一真の左手は美枝子の右手を掴み
人差し指で右手美枝子の手のひらに文字を書いている。

「え?なんて字?ああ、分からないわ。ふふふ。くすぐったいわ。」

二人の甘い甘い世界だった。

二人でいる時は、お互いの事だけ考え
先の事より二人で楽しむ時間を大切に…

そして、高速を降りると山間の道を上った。

「大丈夫?酔わない?」

「ああ、酔ってしまったわ。殿酔よ…一真さんに…。。うふふふ。」

自分で言って自分で笑う美枝子は可愛かった。

ちょっと待ってて。
一真は一軒の家に入り、暫くすると出てきた。

そして鍵を見せた。

「三つ目の家さ」

「え?そんなに…そんなにあるの?」

「そう。俺は資産家なんだ。はははは。」

暫く車を走らせ、
小さな可愛い木の家の前で止まった。

「さっきの家は親戚。あの家で管理して貰ってるんだ。週に一度は掃除したり、家に空気を入れたりして貰ってるんだ」

玄関の鍵を開けると…

「まぁ、ハイジの山小屋みたい!」
美枝子は目を輝かせた。

「ははは。そうなんだ。おやじの趣味だな」

梯子もちゃんと掛かっている。
一真の父親はアニメのハイジの家を気に入り
似たような小屋を作ったのだった。

「一真さんのお父さんの趣味って素敵ね。」

入ると大きなテーブルがあり
暖炉がある

奥には小さなオープンキッチンがあり、
大きな冷蔵庫があった。


「さぁ、散歩に行こう!」

美枝子の手を取り外に出た。



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