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びっちカノジョ 【1期目】
第12章 Scene.11
バスタブの縁に両腕を重ね、顎を乗せて窓を見る。
相変わらず、くっきりとは見えないけど、ある程度は判別できる透過率。
「ホントに此処なんだよね?」
げっ。
「何でアタシがこんなトコ………」
げげっ。
「……あの野郎が教えてくれたのは此処の筈だ」
げげげっ。
見られては居ないと思いながら、顔を半分お湯に沈めた。
三人組。
勇者みたいな格好をした男とトンガリ帽子を被った魔女っ娘。
そして、カタギには見えないスーツを着た男。
騒ぎながら歩く三人組。
シュウとアカネ、リュウジの三人組に違いない。
「あっ! や、止めなよっ。彼女イヤがってるじゃないかっ」
「えっ!? 彼女は僕のカノ」
「大丈夫? ボクが来たからには助けてあげるからねっ」
「えっ?えっ? わ、私はただ、こんな所でキスするのは………」
「ほら、イヤがってるじゃないかっ。やっぱりボクが助けてあげるよっ」
「………イヤよイヤよも好きのうち…って言わんか? その娘…恥ずかしがってるだけだろ………」
「アイツが間違ってる訳無いじゃないっ」
どう考えても、あの三人組にしか思えなかった。