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びっちカノジョ 【1期目】
第12章 Scene.11
「で、次のアテはあるのかい?」
「そうねぇ………」
有るわけがない。
考えた振りをしただけ。
ビンボー生活なのは確か。
また、お金稼ぎをしなきゃいけない。
「じゃあさぁ………」
おばさんの目がキラーンと光った。
「あ、えっ、えっとね………」
散々アタシから取り分ふんだくっといて、まだ私腹を肥やすつもりか。
アタシはおばさんの娘のような存在じゃ無かったのか。
…信じてなかったけど。
「どうせ、こっそり誰かに見付からないで、他の街に行こうとしか決めてないんだろ?」
何でそこまで言い当てられる。
驚きより怖くなってきた。
「まぁ、アタシゃ商売柄顔も広くなってくるし、何なら口利いてあげるよ?」
怖さより、おばさんに頭が上がらなくなった。
「あ、ありがとう」
ここは素直に礼を言って、話に乗るしかない。
ああだこうだ考えるより、筋道がデキてる話に乗った方が楽だった。