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びっちカノジョ 【1期目】
第13章 Scene.12
「どっかで叫び声………」
この建物の中から聞こえた。
男か女か分からない。
かと言って、助けようとか陳腐な正義感はアタシは持ち合わせていない。
そもそも、助けられるか分からない。
アタシがこうやって豪華な部屋に居るのも、たまたまアタシを襲ってきたヤツらがアタシに屈しただけ。
だから助けない。
助けられない。
そういう事をするのは、シュウみたいにやたら正義感を持ったヤツらにやらせておけば良い。
「しかし……落ち着かない………」
やたらデカいベッドに横になっても、天蓋が落ち着かない。
ベッドが広すぎて落ち着かない。
部屋も広すぎて落ち着かない。
結局、ソファーに横になるのが一番落ち着いた。
「…やっぱアタシ………庶民派よね………」
狭くて充分。
何でも直ぐ手に出来る広さで良い。
ハメられるスペースだけあれば良い。
ソファーの上で悶々としながらゴロゴロしていた。
「おおっ!? 此処かぁ?」
いきなり扉が開いた。