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月満る夜
第3章 月没まで・・・
「仕方ないですね。



 これほどトマ様がユリエ様を愛しているとはね。



 私が入り込む隙がないじゃありませんか」



一人取り残されたルシアンは、ため息を漏らしながらベルを鳴らした。



彼はとても欲求不満だったのだ。



廊下から足音が聞こえて、何者かが彼らの部屋のドアの前で立ち止まった。



「入っておいで、ローザ」



「失礼いたします」



ルシアンに促され、ローザが入ってきた。



ローザはルシアンと同じく、召使の一人である。



いつもは感情を見せないクールな女性だったが、



実はルシアンとは頻繁に肉体関係があった。
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