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COLOR
第3章 紫色の欲情が創る世界
なんの代わり映えもしない
毎日が偉月のおかげで色付いて行く
声、思い、愛、香り
それらが『水島斗亜』を染めて
椎名偉月が斗亜の一部として
融合して行く
それなのに絵画とは違い
出来上がりの構図が全く頭に浮かばない
何度も口付けられた身体に
時計を巻き付ける
偉月に抱かれているようで
やっぱり切なくなった
それでも
この恋に幸せな結末はないだろう
誰をどのように愛しているのか
斗亜には解らなくなってしまっている
妻を愛しているか
愛をどの括りにしたら良いのか