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第4章 灰色の兄弟
おっさんの名前が村越恭一郎って事
出版社勤務の32歳って事
仕事が忙しいだけなのに
不倫と間違われ離婚された事
一人息子にも会えなくなった事
大人の現実ってヤツを並び立てられたが
僕には全く現実味がなく
『へー』って相槌くらいしか打てない
それはお気の毒
でも世界が違いすぎて僕にはわかりませーん
なんて言える程
冷たくもない僕は
延々と朝型まで
村越の話を聞く事になる
「……深月君だっけ?君、小説書かない?官能小説」
官能小説…
その時の僕の認識は
『エロい小説』ってだけだった