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第5章 虹色の先
「わからなくはないかな」

「え?何が?」

「んー…柚子先生は父さんを愛してるんだろうね」

柔らかく
やたらと優しい笑顔で
そう微笑むから

外国の有名な絵画かなんかから
出てきたみたいで
急に不安に襲われる

消えてしまいそうな
美しさは人を切なくさせる
消え失せてしまうものだけが
美しいみたいで

「ちょっ」

「斗亜……抱きたい」
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