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隠匿シリーズ☆番外編
第7章 その代償は



 ジョシュアはリンゼイの隣に腰掛ける。リンゼイは水瓶からコップに水を注ぎ入れ、彼に差し出す。


「ありがとうございます」


 受け取った彼は喉に水を流し込む。喉仏が上下する様も艶めかしい。毎日彼と顔を合わせていても、どれだけ眺めていても、麗しい姿に溜め息が出てしまう。


 だがやはり恍焉としている場合でもなく、頭を横に振ると共に雑念を振り払う。


「ジョシュアさん」


「はい?」


「その……今日ニーナから聞いたんです。セドリック様のことで……」


「ああ……。それで休まずに待っていたんですね」


 ジョシュアはコップをテーブルに置き、リンゼイに向き直る。


「リンゼイ様がお気に病まずともよろしいのですよ。あの方もそのうち飽きるでしょうし」


「でも……! 私が酔っ払って迂闊なことを口走ったばかりに、ジョシュアさんが余計なことで心労されているかと思うと申し訳なくて……ごめんなさい」


「謝罪なら以前にもういただいてますよ。ですので気になさらないでください」


 気にするなと言われても無理だ。この世で最も愛する人が、自分のせいで心労を重ねているのだ。心苦しくなるのは当然だ。




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