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隠匿シリーズ☆番外編
第9章 突然の招待
「あたしの魔法は30歳未満しか効かないのよ!!」
ショックを受けているハルを尚も畳みかけるようなセレンの台詞。
そうなのだ。ナツが変貌したというのに、ハルの身体は大人のまま。日本人離れをした長躯に鍛え上げられた肉体。どこにも変化は見当らなかった。
「30歳未満……だと?」
ハルは子供になってしまった面々を見渡す。
シズはギリギリだが20代で、ナツは19歳だ。レオはたしか20歳ぐらいだったか……。アリエッタはレオよりも年下だったはず。
「ジョ……ジョシュア。おめーはいくつだ? 俺と同じくらいじゃなかったか?」
救いを求め、ジョシュアに問う。彼の落ち着きようは20代のそれとは思えなかった。だがジョシュアは切り捨てるように言い放つ。
「失礼な。私は26歳ですよ」
「な、なに……!? じゃあまさか本当に俺だけ30代……なのか?」
再度辺りを見渡す。すると揃って全員がハルからサッと眼を逸らした。
セレンの存在も忘れ、ガクリと床に両手と両膝をついて項垂れる。シズとナツは知っているが、ハルはこの話題に触れられるのには微妙なお年頃なのだ。
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