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隠匿シリーズ☆番外編
第4章 女たちの反乱



 レオの顔を見たときから嫌な予感はあった。だからこそ毅然とし、花を貰ったやり取りに他意はないと訴えかける。


 けれどレオは納得していないようで、眉をそびやかした。


「キミは罪作りな人だな。自分の魅力をまるでわかってない」


(私の……魅力?)


 アリエッタは首を傾げる。絵を描くことくらいしか能がなく、あと誇れるものといったら努力家……くらいなものだ。


 覚えたことを何度も復習し、一日でも早く自分のものにしようとする姿勢を、最近先生に誉められ、誇れるものが増えたことが脳裏に過った。


 と、悠長にそんなことを考えている場合でもなかった。


「悪戯に男を惑わせ、夫を嫉妬に狂わせる……悪い妻だ」


 惑わせただなんて心外だ、とアリエッタが猛抗議しようとした口を、レオは強引に塞いだ。


「んんっ……!」


 すぐに深くなる口づけに、背筋が戦慄く。


 荒々しいレオの舌に口腔を犯され、アリエッタは彼の肩口をパタパタと叩いた。


 だがレオは歯牙にもかけず、その手を掴んで尚も口づけを繰り返した。





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