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秘密の香り
第2章 結婚
沙穂とのランチを終えて

夕飯の買い物をして帰宅した


敦の好きなハンバーグ作ろう


美味しいって
食べてくれる姿を
思い浮かべながら


キッチンに
西日が射し込む

夕飯の下ごしらえが完了して
温かいミルクティーを淹れる

一息つこう

ふぅー
ミルクティーを冷ます…

沙穂の言う
いちばん相性のいい男…

あれから
ずっと考えてしまう…


考え過ぎ…

私にとって
いちばん相性がよくて
誰よりも愛しているのは
敦…ただ一人


そう
敦で間違いないのだ


言い聞かせるように

何度も
心の中でつぶやく



夜…

敦は
同僚から誘われて

夕飯は外で食べて帰る、とメールがあった。


もっと早く連絡くれたら良かったのに…


温めたハンバーグを
ひとりで食べる

急に虚しくなって
泣けてきた…


敦は携帯のゲームに夢中だったり
テレビを見ながらだったり

結婚してから
会話しながら
楽しく食卓を囲む…なんて

ほとんど無い…


これが
私の憧れていた
結婚生活だったのかな…

どこかで
結婚がゴールのような

結婚したら
永遠の幸せが
約束されているような

そんな気でいた


でも
結婚はゴールではない…

そこから
また新しく始まる…

家庭を二人で築いていく…

そう痛感して

さらに虚しくなり
涙がとまらなかった…

















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