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透明な黒
第2章 マリ
そのまま少し腰を浮かしてスカートも
脱ぎ始めるマリ。
「マリ、もうやめろ。」
この流れは何なんだ……
俺を誘ってるのか?
さすがに目の前で裸にでもなられたら
男として我慢できる自信がない。
「ねぇ。今初めて名前呼んでくれたね。」
すっかり下着だけになりベットに
座り直すマリ。
「そんなことより服着ろよ。」
「嬉しい。マリってもう1回呼んで?」
「話聞けよ、早く着替えろ。」
「ねえ、呼んで?」
「話聞けっつってんだろ?!」
「もう1回呼んで?」
あーーもう。こいつは。
俺は反射的にガバッとマリをベットに
押し倒していた。
「マリ。話を聞け。」
鼻と鼻がつきそうな、距離。
「ありがと呼んでくれて。」
そのままマリは目を閉じた。
おい…………これって……き……キス?
「……マリ。服を着ろよ。男の前で
下着姿になるな。」
俺は一生懸命理性を押さえた。
「いや。それに両腕捕まれてちゃ
動けないわ。」
少し勝ち誇ったような言い方。
はっとして見るとマリの顔の横に
両腕を押さえつけていた。
「烈は初めて?」
「何が」
「セックス」
「……あぁ。」
「そっか。ならやっぱりキスから
始めた方がやりやすいと思うの。」
「何いってんの?」
こいつは今セックスって言ったよな?
「烈、寂しい。」
マリが目を開けて俺の目を見つめる。
潤んだ瞳が俺を見つめ
再び目を閉じた。
俺はまんまと煽られた。