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あなたの面影
第7章 意外な敵
「説教とかウケるんですけど?」
「ウケたならもう少し笑ったら?」
「センスがおばさんだよ? あんたまだ一応二十代なんでしょ?」
反撃してこないと思っていたのか彼女は少し怯んだが、すぐに強気の姿勢に戻った。
受験や恋愛とかで少しは苦労もしたのかもしれないけど、人生の本格的な苦難をまだ知らない若々しい強気がこの子にはみなぎっていた。
すぐに帰るものと思っていたが、意外にも怜香ちゃんは靴を脱いで上がり込んでしまう。
追い返すほど嫌ってもいない私はキッチンでお茶の準備をする。
嫌えないのは一仁さんの面影を感じるからかもしれない。
強引で、自分勝手で、だけどどこか隙があって憎めない。
兄弟というのは似るもんなんだ、と感じる。
一人娘だった自分にはわからない世界だ。
「ウケたならもう少し笑ったら?」
「センスがおばさんだよ? あんたまだ一応二十代なんでしょ?」
反撃してこないと思っていたのか彼女は少し怯んだが、すぐに強気の姿勢に戻った。
受験や恋愛とかで少しは苦労もしたのかもしれないけど、人生の本格的な苦難をまだ知らない若々しい強気がこの子にはみなぎっていた。
すぐに帰るものと思っていたが、意外にも怜香ちゃんは靴を脱いで上がり込んでしまう。
追い返すほど嫌ってもいない私はキッチンでお茶の準備をする。
嫌えないのは一仁さんの面影を感じるからかもしれない。
強引で、自分勝手で、だけどどこか隙があって憎めない。
兄弟というのは似るもんなんだ、と感じる。
一人娘だった自分にはわからない世界だ。