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ダークサイド・ムーン- 催眠術師の秘密倶楽部 序章 -
第1章 イントロダクション
父親が亡くなる前、大切な話があると僕を病室に呼びつけた。
父親は、自分の最期が近いことを悟っていたのだろう。
病室で呼吸器につながれた父親は、僕と母親は血が繋がっていないことを告げた。
僕の本当の母親は、病弱で僕を産んですぐに他界した。
そして、僕が1歳の時に今の母親、絵美と再婚した。
それから1年後、妹の瑠奈が生まれた。
僕は、僕を生んですぐに他界した母親似だったのだ。
「…虎ちゃん…」
母は僕の事を、”虎ちゃん”と呼ぶ。
「…今まで黙っていて…ごめんなさい…パパと相談して…虎ちゃんが大人になったら…きちんと話そうって決めたの…パパは…もう…長くないの…パパは…虎ちゃんに自分の口から本当の事を…伝えたかったのよ…」
母は病院の待合室で泣きながら僕に詫びた。
「…血は繋がっていないけど…虎ちゃんはママの…子供よ…ずっと…そう思って虎ちゃんを…育ててきたの…今までも…これからも…虎ちゃんは…ママの子供…」
母は、僕を抱き締める。
母の柔らかい巨乳が僕の胸に押し当てられる。
「ああ。そうだったのか」
真実を聞かされた僕は特にショックは無く冷静に受け止めていた。
「瑠奈とも血が繋がっていないんだ」
僕は、母に抱き締められながら妹の事を思った。
弓月 瑠奈。
中学3年生。15歳。
母に似て美少女だ。
母と繁華街を歩いていると、スカウトに頻繁に遭うらしい。
ナンパされる事も日常茶飯事の瑠奈に、「絶対、ついて行っちゃダメよ」と、母は心配して、いつも注意している。
「…判ってるって…」
笑いながら、瑠奈が答える。
瑠奈は、まだ男には興味が無いらしく学校が終わると寄り道もせず家に帰り勉強している。
勉強好きで、成績優秀な優等生である。
性格も母の様に優しく、頼りない僕を心配してくれる。
「…虎ちゃん…瑠奈には…まだ言わないでね…虎ちゃんと血が繋がっていない事…瑠奈もしっかりしている様に見えて…まだ…子供だから…」
「判ってるよ。母さん」
特に、僕の中では何も変わらなかった。
母は母だし、瑠奈は妹だ。
何も変わらない筈だった。
あの夜の、母の姿を見るまでは…
父親は、自分の最期が近いことを悟っていたのだろう。
病室で呼吸器につながれた父親は、僕と母親は血が繋がっていないことを告げた。
僕の本当の母親は、病弱で僕を産んですぐに他界した。
そして、僕が1歳の時に今の母親、絵美と再婚した。
それから1年後、妹の瑠奈が生まれた。
僕は、僕を生んですぐに他界した母親似だったのだ。
「…虎ちゃん…」
母は僕の事を、”虎ちゃん”と呼ぶ。
「…今まで黙っていて…ごめんなさい…パパと相談して…虎ちゃんが大人になったら…きちんと話そうって決めたの…パパは…もう…長くないの…パパは…虎ちゃんに自分の口から本当の事を…伝えたかったのよ…」
母は病院の待合室で泣きながら僕に詫びた。
「…血は繋がっていないけど…虎ちゃんはママの…子供よ…ずっと…そう思って虎ちゃんを…育ててきたの…今までも…これからも…虎ちゃんは…ママの子供…」
母は、僕を抱き締める。
母の柔らかい巨乳が僕の胸に押し当てられる。
「ああ。そうだったのか」
真実を聞かされた僕は特にショックは無く冷静に受け止めていた。
「瑠奈とも血が繋がっていないんだ」
僕は、母に抱き締められながら妹の事を思った。
弓月 瑠奈。
中学3年生。15歳。
母に似て美少女だ。
母と繁華街を歩いていると、スカウトに頻繁に遭うらしい。
ナンパされる事も日常茶飯事の瑠奈に、「絶対、ついて行っちゃダメよ」と、母は心配して、いつも注意している。
「…判ってるって…」
笑いながら、瑠奈が答える。
瑠奈は、まだ男には興味が無いらしく学校が終わると寄り道もせず家に帰り勉強している。
勉強好きで、成績優秀な優等生である。
性格も母の様に優しく、頼りない僕を心配してくれる。
「…虎ちゃん…瑠奈には…まだ言わないでね…虎ちゃんと血が繋がっていない事…瑠奈もしっかりしている様に見えて…まだ…子供だから…」
「判ってるよ。母さん」
特に、僕の中では何も変わらなかった。
母は母だし、瑠奈は妹だ。
何も変わらない筈だった。
あの夜の、母の姿を見るまでは…