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仔猫と狼
第13章 距離
「お疲れ様でした〜。」
笑顔で撮影スタッフたちに挨拶しているとカフェセットで取材を受けている鳥居さんの後ろ姿が見えた。
そういえば、今日の取材って独身特集みたいなやつだったっけ?
マネージャーから同じ取材を受けてる同業者の名前を聞いていた気がする。
あの時はあんまり興味なかったし、テキトーに聞いてたけど…。
取材もちょうど終わりそうだし、声かけようかな。
偶然見つけた風に…
「あ、鳥居さん。」
「んあ?」
椅子に全身を預けてる状態でこちらに返事をかえすものだから、少し面白い。
質問を投げかけても鳥居さんは答える気はないようだ。
話題を振っても興味なさげだし。
…って、あれ?
サブマネである片岡ちゃんが見当たらない。
「鳥居さん。今日サブマネージャーさんはどうしたんですか?」
するとさっきまで対して反応をしなかった鳥居さんが少しだけ反応した。
「あー、あいつは今日休みだ。」