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仔猫と狼
第17章 素直になること
「金は受け取らない。」
「そんな…。」
「なら、聞かせてくれないか。なぜ娘にこんなことをした。」
そんなお父さんの言葉にお母さんがやっと口を開いた。
「そんなことどうだっていいわ!」
立ち上がり、私に薬と水を押し付けてきた。
「早く飲みなさい!」
「!?」
突然のことと、どこかこのつながりを消したくなくて、思わずお母さんを突き飛ばしてしまった。
「み…すず…?」
「ご…ごめんなさい…。」
母と私の間に流れる気まずい空気。
どうしていいかわからず、座ったまま下を向いた。
お母さんはショックを受けたままなんとかソファに座りなおしたようだった。
「それで、もう一度聞こう。鳥居さん。あなたはどんなつもりでこのような行為に及んだのかな。」
「最初は、ただの八つ当たりでした。汚い俺には彼女があまりにも綺麗すぎて…